紅蓮の牙

二次創作中心。仮面ライダーキバと灼眼のシャナのクロスを連載中。

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第十四話・再演/天才の贈り物.後篇

――ギィィィッ!


ワーカービーファンガイアは、右腕の針をイクサに突き出す。
三体の攻撃を回避するイクサには、余裕が見受けられた。


(よし、避けられないほどじゃない!)


シャナとの鍛練の成果が、少なからず出ている上、零時迷子の感応力もある。
三対一というアドバンテージはあるが、勝ち目は十分にあるだろう。


「ふっ!」


突き出された腕を掴み、自分の身体を支点にすると、ワーカービーファンガイアを背負い上げ、地面に叩き付ける。


「だぁっ!」


大きく引かれたイクサの拳が、仰向けになったワーカービーファンガイアに叩き込まれた。
ワーカービーファンガイアは断末魔の悲鳴を挙げ、ステンドグラスとなって砕け散る。


「よしっ!」


やはり、分身態というだけあって、戦闘能力はヘルホーネットファンガイアほどではない。


「さぁ、かかってこないのか?」


イクサの挑発に、ワーカービーファンガイアは威圧され、後退りするが、またすぐに攻撃を再開する。


(やっぱり、びびってはくれないか……)


悠二は、自分を強いとは思っていない。
だからあの挑発には、ワーカービーファンガイアを怖じけ付かせ、冷静な判断力を削ぐ目的もあったのだが……。


逆に悠二への油断が消え、残る二体の動きにキレが出てきている。


(殴るだけじゃキツいかな……。だけど僕は名護さんみたいに、剣も銃も使えないし)


それならまだ、自分の一部である拳の方がマシだろう。


「……あ」


――ふと、思い付く。なんだ、武器ならまだたくさんあるじゃないか。
イクサは身を翻し、ワーカービーファンガイアに背を向けて駆け出す。


――ギィイイ!


ワーカービーファンガイアは急に逃げを打った標的に虚を突かれたが、すぐに我に返り、イクサを追いかけていく。


(喰らいついた!)


仮面の下でしたり顔を作ったイクサは、足に力を込め、アスファルトの地面を蹴る。
目の前には石柱。そこまでの距離を一気に詰め、空中で身体を反転。
垂直な壁に足をつけた。


「だあっ!!」


再び石柱を蹴り、今度はワーカービーファンガイアの方へ、まるで弾丸のように飛んでいくイクサ。
空中で右足を伸ばし、キックの体勢を取る。
ワーカービーファンガイアは慌てて防御か回避をしようとするが、もう遅い。


「はあぁぁぁ―ッ!!」


勢いのついたライダーキックが炸裂し、ワーカービーファンガイアの身体を砕く。


「あと一体!」


着地し、残りラストのワーカービーファンガイアと向き合うイクサ。


――ギ、ギィガァァァ!
二体の仲間を瞬殺され自棄になったのか、ワーカービーファンガイアの動きにもはや精密さは無かった。
ただ目の前の敵を排除せよ。脳内にそれ以外の情報伝達がされていないかのように、嵐のような攻めを見せている。


「くっ!」


ヤバいかも。
さりげなくイクサは冷や汗を流した。


――ここまでの悠二イクサは、かなりの余裕を持って、二体のワーカービーファンガイアを倒したように見える。
だが、実際はそうではない。


(三体を相手になんて、実戦経験ほぼゼロの僕が出来るわけないのになぁ)


自嘲気味なその考えは間違っていない。ミステスだなんだと言われようが、悠二は一介の高校だ。
戦闘テクニックの拙さは言わずもがな。
基本スペックも、いくらイクサがあるとはいえ、悠二は名護のように、それ専用のトレーニングプログラムをしてはいない。


なら、ここまでの快進撃はなんだったのか?
それは、さっきの挑発と同じである。


悠二が“余裕があるように”見せかけていたのだ。
キバーラによれば、ワーカービーファンガイアは知能が弱い。
つまりそれは、獣とさして変わらないということ。


生物は強者に対し、本能的な恐怖を抱く。
その恐怖は判断力を鈍らせ、戦闘能力の低下に直結する。
すべては、ワーカービーファンガイアと戦い易くするための、悠二の作戦だったのだ。


(けど、ここからは騙し騙しは効かないな)


最後の一体になったことで、相手に余裕がなくなり、攻撃ががむしゃらになっていた。
だが、自暴自棄というのは、恐怖心を強引に振り払うものでもある。
つまり今こそ、ワーカービーファンガイアの全力状態なのだ。


(つまり、僕自身の力で、コイツを倒さなきゃならない!)


それもまた――一つの覚悟である。


「せいっ!」


悠二に喧嘩の経験はあまり無い。それでも不器用なりに、拳を振るう。


――ギィィィッ!


だが、ワーカービーファンガイアも必死なのか、多少の攻撃には怯みもしない。
防御をほぼ捨て、針をイクサに突き刺そうとしてくる。
悠二にとっては、やりづらいことこの上ない。


「くっ……!!」


段々と、悠二が押され出していた。
腕を交差し、防御体勢主体になり、攻撃を食らわないようにするのが手一杯という様子だ。


――ギッ!


「っ!?」


下半身から伝わる衝撃。
ワーカービーファンガイアが、ノーマークだったイクサの足を払ったのだ。


「うっ!」


無様に転び、イクサは仰向けのまま倒れる。
無論、ワーカービーファンガイアはその好機を見逃さない。
イクサに立ち上がる暇すら与えず、右腕を引く。




毒の針が煌めき、仰向けのまま身動きの取れないイクサに突き刺さる――、




だが、そうはならなかった。
突き出されたワーカービーファンガイアの右腕を、すんでのタイミングでイクサが掴んだのだ。


シャナとの鍛練で身に付いた反射神経が、この土壇場で生きた。


――ギィッ!?
驚きの声を挙げるワーカービーファンガイア。
チャンスがピンチに変わったのを理解し、右腕を引っ張るも、拘束は緩まない。


イクサは、仮面の下で笑う。


「逃がさないよ」


仰向けのまま、イクサはベルトのサイドケースから、フエッスルを取り出し、イクサベルトのフエッスルリーダーにスロットする。


『イ・ク・サ・ナ・ッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・ア・ッ・プ』


電子音が流れると同時に、イクサはイクサナックルを握り締め、ワーカービーファンガイアに至近距離での『ブロウクンファング』をキメた。
イクサナックルから放出されたエネルギー波が直撃し、ワーカービーファンガイアは身体を粉々に砕け散る。


舞い落ちるステンドグラスをぼんやりと見つめ、イクサは変身を解除した。


アーマーが消え、イクサは悠二の姿に戻るが、悠二は仰向けのまま動こうとはしない。


(し、死ぬかと思った! 本当に死ぬかと思った!!)


緊張の糸が切れたのか、さっきまでは露ほども感じなかった恐怖心が、悠二の精神に戻ってくる。


(シャレになんないって! 最後の針とかはもう完全にラッキーだったし!)


改めて、シャナや名護がどれだけ恐ろしい戦いをしているのか実感した。


だが、まぁ。


(なんとか、なった)


悠二は生き延びたという事実を噛み締めた。


「悠二くん!」
『坂井悠二』


頭上から軽い声と重い声が同時にかかる。
いつの間にか、シャナとキバーラが物陰から出てきていた。
シャナは無表情のまま無言で悠二を睨み、代わりにキバーラと、彼女の首にかかるアラストールが、声を発す。


『本当に貴様は……。今回はいくらなんでも綱渡りが過ぎるぞ』
「もうっ、悠二くん無茶苦茶よ! イクサなんか持ち出して! 死ぬ一歩手前だったかも知れないのに!」
「酷いなぁ、ああするしかなかったんだし、多目に見てくれよ。それに持ち出したのは僕じゃないって痛い! キバーラ、額にタックルは止めてくれ、地味に痛い!」


「ふぇ、う、うわぁぁぁぁぁぁん!」


相当心配だったのか、とうとうキバーラは泣き出してしまった。


「キ、キバーラ?」
「えぐっ、無茶しないでよぅ……。わたしにとっては、シャナちゃんも、悠二くんも、いなくなって欲しくないんだからぁ……」
「……うん、ごめん」


非常にいたたまれなくなり、悠二は片手で泣きじゃくるキバーラをよしよしと宥めた。


「ゆう、じ」


新たにかかった声は、シャナのものだった。
だが、名前を呼ばれただけで、シャナは喋ろうとしない。


「………」
「……えっと」
「………」
「取り敢えず……勝ったよ」


シャナは溜め息をつき、毒のせいか力無く、悠二の頬をぺちっ、と叩き、呟くように言う。


「……ばか」


続けて、


「……あり、がとう」


シャナのぎこちない感謝の言葉。
だが悠二はそれだけで、この戦いでの疲労が帳消しになるような気がした。


「あはは……。いつも助けて貰ってるからね」


たまには、カッコいいとこ見せないと。冗談っぽく言って、悠二はようやく立ち上がる。
今ので、本当に緊張が取れたらしい。
つくづく都合のいい精神だなと、悠二は自嘲する。


「さ、そろそろ行こう。出口探さなきゃ」


言って、悠二はまたシャナを背負おうとする。


「……っ、あ、あとで…覚えてなさい、よ」
「はいはい」


顔を赤らめながら、悠二の背中に身を預ける。
悠二はその体勢をさして気にするでもなく(このあたり、彼はやはり鈍感である)、この空間からの脱出口を目指し歩き始め、泣き止んだキバーラも後に続く。


自分にとってはあまりに恥ずかしい状況下に、シャナは悶々とする羽目になっていたが、


(……あったかい)


同時に、悠二の背中から伝わる熱――近距離での触れあいを、心地よく感じる自分もいた。


もう何がなんだか。
奏夜がおかしくなったり、ファンガイアと戦うことになったり、自分のミスで拐われたり。




――悠二が、助けに来てくれたり。




「………」


イクサの力が無ければ、悠二はあの三体のファンガイアを倒すには至らなかった。
これは事実。
だが、イクサの力だけであの三体のファンガイアを倒したのではないのも、また確か。


人間は力を手に入れても、それをすぐに使いこなせるわけではない。
力を使うに足る、覚悟が要求されるのだ。


悠二の場合、覚悟で経験不足を完璧に埋めていた。
場違いだとわかっていながら、シャナは思う。


(――悠二は、ちゃんと強くなってる)


それだけでも、頬が緩んでしまうのに、


『キミがいなくなったら、守れなかったのと変わらないじゃないか!』


彼の覚悟が、少なくとも今は、自分に向けられている。


それは、何だか凄く――、


(嬉しい)


温かな気持ちが、心を満たしていく。
悠二がシャナのお礼で立ち上がったように、彼女もその気持ちだけで、毒の痛みが和らいでいくような気がした。


◆◆◆


「はっ!」


名護は当て身で、自分に襲いかかってきた男性を気絶させる。


「意外だな。操作されているのだから、気絶させても当人の身体を省みず、またすぐ立ち上がらせる、くらいのことはしそうだと思っていたのだが」
『そりゃそうさ。操る人数と操作有効範囲をここまで広くしちまうと、どうやっても操作パターンが単純になるんだよ。自在法も魔術も、そこはかわらねぇ』

マルコシアスの説明によれば、相手は多少パワーが上がってるだけで、普通の人間。
変身せずとも、足止めは十分に可能である、とのことだった。


「アンタも意外とドジねー、自分の武器無くすなんて」


マージョリーが半ば呆れ、半ば同情するように言って、また一人操られた人間を気絶させる。


「無くしたんじゃない。これはどう考えても盗まれたんだ」
「盗まれたって、あんなもん誰が盗むのよ」
「一つ心当たりがある」


盗まれる機会があったとすれば、あの時だ。




『どうだ? お前なりの『遊び心』は見つかったか?』




(まったく、私としたことが……)


奏夜が“あの男”の口調で話し出したことに驚き、油断してしまった。
以前、自分がイクサを盗もうとしたことへの仕返しのつもりだろうか?


(……一言貸せと言えば、貸しても良かったものを)


癪な話だが、あの男には大きな借りがある。
――自分が変わり出したのは、あの男との出会いが始まりだったのだから。
名護は溜め息をつきながら、ぽつりと呟く。


「あの男……、奏夜くんの身体で、何か他に悪さをしてなければいいが」


◆◆◆


「……本来、されなくてもいい心配をされた気がするな」


奏夜は、いきなりそんなことを言う。
操られた人々を撒いて、奏夜とキバットは、状況把握のため、一時この廃屋に隠れていた。
あちこちに家具や木材が打ち捨てられているが、それらも隠れるにはもってこいのオブジェクトである。


そんな場所で、奏夜は何をするでもなく、ただ虚空を見上げていた。


◆◆◆


「俺の、せいだ」


――一連の話の流れをキバットから聞いた時、奏夜の口から出たのは、罪悪感だった。


「また――関係ない人を巻き込んだ」
「な、何言ってんだよ奏夜」


キバットが慌てて止めようとするが、奏夜は止まらない。


「だってそうだろ? 相手はキバを――俺を狙ってこんなことを仕出かした。巻き込んだも同然だよ」
「おい! んなネガティブスパイラルに入ってる場合じゃねぇぞ! 事情が分かったなら、さっさと電波塔に行かねぇと!」
「……俺が行って、また誰かを傷つけるんじゃないのか」


ソラトやティリエルみたいに。
奏夜はそれきり黙って、顔を俯かせる。


(……はぁ、せっかく悠二たちのお蔭で、立ち直れかけてたのに)


タイミングが悪すぎる。
本当なら引っ張ってでも連れて行きたいところだが、こんな後ろ向きなまま戦っても、負けるだけだ。
キバットは取り敢えず「俺様は見回りに行ってくるぞ」と言い残し、飛び去っていく。


後に残された奏夜は俯いたまま、身動き一つしない。
代わりに意識も朧気な頭で、思考する。


そうすることでしか、冷静さを保てないかのように。


(俺は、周りに不幸を呼び寄せてばっかりだな)


自嘲気味に、奏夜は笑った。
いつもの快活なものではなく、それには寂寥が込められている。


(……迷っても仕方がない。起こってしまったことは、もう取り返しがつかない。人は前を向いて生きるしかない)


わかっている。そんなことは――もうわかっている。


けれど、


(……割り切れねぇんだよ)


あの兄妹のことを思い出す。


知り合いでなければ、まだ良かった。
だが奏夜は、あの兄妹が殺戮を楽しむでない、温かな一面を持っていることを知ってしまった。


(知った上で、その温かさを破壊した)


大切なものを守るために、他者の大切なものを破壊した。


四年分のフィードバックが、一気に押し寄せてきたのだ。戦うことに迷いが無かったと言えば嘘になる。
それでも、折り合はつけていた筈だった。


けれどあの兄妹のことは、奏夜に“自分”を思い出させるには十分だった。


自分、ファンガイアの王、キバ。
――その強さは決して、救いを与えるだけではないということを。


自分が愛したものさえも、破壊するということを。


「……」


重く淀んだ何かが、心の奥底に沈殿していく。


今動かなければシャナも、恐らくは悠二も危険になる。
二人だけではない。街の住人全員が。
それでも――奏夜は動かなかった。動けなかった。


また、何かを壊す。
それが堪らなく怖かった。


服の袖を握り締め、絞り出すように奏夜は唇を動かす。


「俺はどうすればいいんだよ……」


何をするのが、正しいんだ。






「――そういうトコは相変わらずだな、我が息子よ」





◆◆◆


「えっ?」


奏夜が顔を上げると、そこは廃屋では無かった。


端的に言えば、大都会にありそうな噴水広場だ。周りには高層ビルが建ち並び、煉瓦敷の地面である。
そこまでなら普通であるが、問題は上だ。


まだ真昼だと言うのに、いつの間にか辺りは薄暗い夜。
しかも、本来真っ黒な夜空があるはずの上空には、まるで鏡合わせの如く、道路が走り、建物が逆さに建っている。


「な――」


なんだこの場所は。
奏夜がそう言いかけた時、噴水の前に人影があるのに気が付く。
暗くて顔はよく見えないが、身長はさして変わらないから、奏夜と同年代だろう。


人影も奏夜に気が付いたのか、こちらを振り向き、歩いてくる。


「やれやれ、お前とは会わないって決めてたんだがなぁ……」
「お、おい。アンタ、この世界は――」




言って、奏夜は心臓が止まりかけた。




光に照らし出されていく人影の姿。
やや古いデザインな水色の背広に、オレンジのネクタイ。
爽やかな印象を与えるセミロングの髪に、端正な顔立ち。
片手には――バイオリンケース。


(まさ、か)


枯れそうな声で、奏夜はその人の――自分が最も尊敬する人の名を呼んだ。


「……父、さん?」
「よぉ、久しぶりだな。奏夜」


この有り得ない現象を前にして、男――紅音也は普段通り、人を食ったような笑顔を見せた。



「何で、どうして父さんが……」
「おいおい、どうでもいいだろ、そんなこと。それよりも今は、オレ達の再会を喜ぼうじゃないか」


驚く奏夜への説明を「どうでもいい」で一蹴する音也。


(夢? けど……)


夢にしては、リアル過ぎる。
今、目の前にいる音也は、容姿も態度も、最後――26年前で別れた時と寸分違わず同じだった。


ならば、


「……本当に、父さん?」
「ああ、勿論だとも。何だよ、この希代の天才にしてえら~い人、紅音也の姿を忘れたか?」


くっくっく、と音也は喉を鳴らす。
夢じゃ、ない。


「っ、父さん!」


歓喜が沸き上がり、奏夜は音也に駆け寄る。


「父さんっ、父さん……!」
「ははは、でかくなったなぁ奏夜」


音也も嬉しそうに、奏夜を抱き寄せ、背中を軽く叩く。
奏夜の中には、様々な感情が込み上げてくる。


会いたかった、どうしてここにいるの、あれから色々なことあったんだよ、話したいことが山ほどあった。
だがそれより早く、音也が口を開いた。


「が、でかくなったなりに、悩みもあるみたいだな」
「………」


無言で、奏夜は音也から手を離す。


「話してみろよ」
「……でも」


いいのだろうか。


――この人はあれだけ、俺に道を示してくれたのに。


また迷ってるなんて、知られたくなかった。
音也は奏夜の心境を知ってか知らずか、噴水の縁に座る。


「ほら、父親に遠慮なんかするもんじゃないぞ。積もる話もあるだろ?」


促され、奏夜は少し迷ったものの、


「……うん」


小さく頷いて、音也の隣に腰を下ろす。
そして、ぽつぽつと、今までのことを話し出した。
――フレイムヘイズのこと、“徒”のこと、、新たにできた守りたい人達のこと、自分が殺した兄妹のこと。


すべてを聞き、音也は「そうか」とだけ返した。
頬を軽く掻いて、音也は口を開く。



「なぁ奏夜、正義って何だと思う?」
「えっ?」


唐突な質問に、奏夜は戸惑いながらも答える。


「えっと、『正しいこと』?」
「そう。『正しいこと』だ。だが『正しいこと』ったって色々ある。それこそ、人やファンガイアの数だけな。こっちでは正しいってことが、あっちでは正しくないなんてことは、世の中ザラにある話だろう? そうでなきゃ、善や悪なんて言葉は広辞苑に載らない」


はぁ、と奏夜は適当な相槌を打つ。
正しさは形を変える。それは確かに当たり前のことで、奏夜にもわかっていることだ。
音也は、何を言いたいのだろうか。


「要はそれと同じなんじゃないのか?」
「同じって、言われても」
「その兄妹とやらの正義は『願いのためになら、人間の命を省みない』こと。お前の正義は『人間とファンガイアの命』を守ること。相容れない正義がぶつかるのは必然。歴史はそういう争いの繰り返しだ。そしてお前は勝ち、相手の正義を打ち砕いた。自分自身の正義を貫くためにな」


それも、わかっている。


だが、理解出来ても、許容することが出来るとは限らない。
だから――こんな気分になるのだ。


「お前の性格上、落ち込んじまうのはわかる。だが、それで落ち込むのは相手に失礼じゃないか?」
「えっ……?」


予想しなかった言葉についていけず、奏夜は虚を突かれたように声を漏らす。
構わず、音也は続ける。


「正義と正義のぶつかり合い、これは最早回避不能な世界の真理だ。どうにも出来ようがない。なら、自らの正義を貫き、相手の正義を打ち砕いた以上、お前はお前の正義を貫き続けなきゃならない。でなきゃ、相手に失礼じゃないか」
「――失礼」
「お前が迷ったら、何のためにその兄妹は死んじまったんだよ。
お前が自分の正義を放り出したら、その兄妹の正義は何のために打ち砕かれたんだよ。そうなったら、兄妹の死にも――意味がなくなっちまうだろうが」
「……ぅ」


畳み掛けられる音也の言葉。
奏夜は、ある種の不快感に苛まれた。
見方がひっくり返り、価値観がぐちゃぐちゃになる。


だが同時に、自分の中の何かが組み変わっていく上で、奏夜は自分を縛り付けていた枷が、ゆっくりと外れていくのを感じていた。


その様子を良い傾向と取ったのか、音也は薄く笑う。


「正義を語るなら、砕いた相手の正義の重さを、背負う覚悟を持たなきゃならない。それを放棄するのは、優しさじゃなくて甘さだぜ?」


優しさではなく甘さ。慈悲ではなく偽善。
厳しくも優しい言葉を、音也は悩める息子に掛ける。




「小難しい話や禅問答じゃねーんだ。――問題は、自分の正義を貫くことが出来るか、出来ないかだろう。もう一度よぉく考えてみろよ奏夜、答えはもっと単純だ。それに、“俺はもう答えを教えてある”」





お前の正義は――お前が戦う理由は何だ?





「……俺は」


躊躇いがちに、だがはっきりした声音で、奏夜は口を開く。
かつてと同じ覚悟を。
歩むと決めた道を、再び選ぶ。





「俺は誰かの心に流れる音楽を守りたい」





「わかってるじゃないか」


心底嬉しそうに、音也は奏夜の頭をがしがしと撫でる。


「父さん――ありがとう」
「いいさ、このくらい安いもんだ。――お前は、俺の友達が残したものを守ってくれたしな」


最後に付け加えられた言葉に、奏夜は首を傾げた。


「何のこと?」
「ああ何でもない。ただの独り言だ。さ、そろそろオレも行かなきゃな」


何処に行く、とは聞けなかった。


「……父さん」


だから奏夜は、悲しみを笑顔の下に隠す。
せめて最後くらい、安心させたかった。


自分の強さを、見せたかった。


「いつか、また」


言って、奏夜が手を伸ばす。


「――ああ、またいつか」


音也もまた笑顔で、伸ばされた手を握り返す。
二人の手が触れ合った瞬間、周囲の風景を光が包んだ――。


◆◆◆


目を開けると、そこは元の廃屋だった。


「……おおう」


意味不明な呟きを漏らし、奏夜は立ち上がる。
あの噴水広場は無く、道路の浮かんでいた空は、ただの老朽化した天井だ。


――勿論、音也の姿もない。


「……っはは、そっか。そりゃそうだよな」


少しだけ落胆し、握手したはずの右手を見る。
何故か、温かみを感じたような気がする手を。


「……」


ぎゅっと、奏夜は右手を握り締める。


「――うん」


強く頷いた奏夜の目から、迷いは消えていた。


「奏夜、敵の姿は無かったぜ……奏夜?」


見回りから戻ってきたキバットが、右手を見たまま微動だにしない奏夜を、いぶかし気に見る。


「奏夜、どうした?」
「……何を悩んでるんだ俺は」
「は?」


驚くキバットをよそに、奏夜は笑う。
いつも通りの、人を食ったようで、だが力強い笑顔を。


「キバット。そのファンガイアの居場所は電波塔だったな」
「へ? あ、ああ」
「よっしゃ、じゃあぼちぼち、反撃するとしようか」


床に置いてあったブラッディローズを拾い上げ、奏夜は立ち上がる。


「……急に、前向きになったな」
「何を言う、俺はいつだって前向きさ」


数分前のお前を見せてやりたいよ。
キバットはやれやれと首を振った。


(何があったか知らねぇけど……)


キバットの口角が、嬉しさにつり上がった。


(立ち直ったみたいだな)


キバットはテンション高く、周囲を飛び回る。


「わはは、いいねいいね! いつもの奏夜らしくなってきたじゃねぇか!」
「おおともよ、ついでに、このラクーンシティ状態を打破する妙案も浮かんだ。チェックメイトはもう目の前さ」


一言一言に、説得力がある。
まるで、奏夜が願うことが全て現実になるかのように。


(そうだそうだ、この奏夜だよ!)


キバットは興奮に打ち震える。


(落ち込みから立ち直った奏夜は――)


ハンパなく強いのだ。


「よっしゃあ! そうと決まれば、俺様もキバッちゃうぜ、親友!」
「ああ、期待してるぜ相棒!」




――こうして、ファンガイアの王は、再び戦場に足を踏み入れる。




自らの正義を、貫くために。


◆◆◆


「キバーラ、何か見つかりそう?」
「ううん。出口はおろか窓も見つかんないわ」
「そっか……参ったな」


シャナを背負ったまま、悠二は唸る。


あれから30分は歩き詰めだが、未だにこの階層から抜け出せない。


『わざわざ逃げ道を用意するとも思えぬ。キバか白騎士か、『弔詞の詠み手』があのファンガイアを討滅するのを待つしかあるまい』
「結局、八方塞がりか……」


いや、八方塞がりなのはまだいい。
問題はシャナの病状だ。


「シャナ、大丈夫?」
「っはぁ……うん、まだ、だいじょうぶ」


気丈にも笑うシャナだが、その息づかいが更に荒くなっており、熱も上がっている気がする。
仮に誰かがあのファンガイアを倒せても、それまでシャナが保つかどうか。


「――せめて、安全なとこで休ませてあげたいんだけどな」


悠二がそう呟いた時だった。





「――まさか、人間如きがここまでやるとはな」





「なっ!?」




いつの間にか、景色が変わっていた。
のっぺりとしたタイル状の床に、空と送信用のパラポラアンテナが見えるのを見ると、ここは建物の屋上なのだろう。


そして、アンテナの傍らには、蜂を模した異形、ヘルホーネットファンガイア。


「ミステスと言えど、ただの子供だと思っていたが……我が分身を退ける力を持っていようとはな。舐めていたわ」


ヘルホーネットファンガイアは、悠二に敵意ある視線を向ける。
眼光だけで人を射殺せるなら、こういう目を言うのだろうと、悠二は思った。
その危険信号は、シャナ、アラストール、キバーラにも広がっていく。


(ねぇ、これってかーなーりまずい状況じゃないかしら?)
(やむをえんな……坂井悠二、まだ戦えるか?)
(わかんない。でも、できるだけやってみる)


せめて、キバか誰かが来るまで持ちこたえなければ。
シャナを床に下ろし、悠二はイクサナックルを構える。


「遅い!」


悠二が変身するよりも早く、ヘルホーネットファンガイアのエネルギー弾が、三人を吹き飛ばす。


「う、わあぁぁ!」
「っぐ!?」
「きゃー!」


床が爆発し、悠二、シャナ、キバーラは地面を滑る。
その拍子に、悠二の手から零れ落ちたイクサナックルを、ヘルホーネットファンガイアが踏みつける。


「成る程、イクサの力を持っていたというわけか。なかなか楽しませてくれる……だが、それもこれまで」
「う、ぐっ……」


痛みに呻く悠二に、ヘルホーネットファンガイアが手を翳す。
魔皇力が収束され、人間を消し去るには十分な威力が、ヘルホーネットファンガイアの右手に集まっていく。


「おとなしく捕らわれていれば良かったものを。もういい、人質にならず、私の邪魔をするのなら、貴様らにもう利用価値はない」
「うっ……」



まずい。
身体が言うことを聞かない。
イクサナックルもない。


――間違いなく、やられる。


「悠二ぃ!」


シャナが悲鳴にも近い叫びを上げる。
だが、攻撃の手が止まることは無かった。





「さらばだ。奇怪なミステスよ」





(シャナ……みんな、ごめん)





最後の最後まで、彼は自分の大切な人達のことを想っていた。
全てを奪い去る紫色の弾丸が、悠二に向けて放たれる――。


◆◆◆


……。
…………あれ?
悠二は、いつまで経っても痛みが来ないことを不思議に思った。


恐る恐る、目を開ける。辺りには硝煙が立ちこめているが、身体は五体満足だ。


(生き、てる?)


どうして、と考えるよりも早く、頭上から声がかかる。





「おいおい、主役の登場を盛り上げ過ぎだろ」





気が付けば、自分の目の前に、見覚えのある後ろ姿があった。
セミロングの茶髪に、着崩した黒いスーツ姿。
右手には――ヘルホーネットファンガイアの攻撃を防いだであろう、黄金の魔剣、ザンバットソード。


「ま、その心遣いには感謝する限りだがな。ここまでデッドオアアライブを争わなくてもいいだろうがよ」


人影はザンバットソードを肩に担ぎ上げ、シャナと悠二を振り返った。





「そうだろ? 平井、坂井」





『――っ!?』


二人に笑いかけるその顔は誰であろう、紅奏夜その人だった。


「――せ、先生!?」
「奏夜!?」


二人の驚愕をよそに、奏夜は普段通りに気さくさをもって接する。


「あはは。変な顔だなー、お前ら。何か良いことでもあったのかい?」


言いながら、奏夜はシャナの頭を撫でる。


「悪かったな、平井。少し遅くなっちまった。見たところ、毒か何かみたいだが、まぁ安心しろ。俺が何とかしてやる」
「え、あ……」


普段との変わらなさに、シャナの頭から疑問が吹き飛んでしまう。
なんでここにいるのか、なんて質問が馬鹿馬鹿しく思うくらいに、自分の頭を撫でる手からは、温かな安心感が伝わってくる。


次に奏夜は、悠二にそっと触れた。
奏夜の手が輝き、光が悠二へと移動する。


「あ。傷が……」
「応急処置だが、歩くくらいは出来るだろう。 シャナとキバーラ連れて下がってろ」
「先生……先生は」
「おっと」


言いかけた悠二の口に人差し指を当てる奏夜。


「質問はあると思うが、今は全部あと回しで、な?」


言いつつ、奏夜は悠二の頭にも手を乗せる。


「頑張ったな坂井。まさか平井をお前だけで助け出しちまうとは思わなかった。あとは俺に任せて、ゆっくり休んでろ」
「は、はい……」


安堵感を与える笑顔に、悠二もまた何も言えなくなってしまう。


「さあて、と。随分暴れてくれちゃったみたいだなぁ?」


立ち上がった奏夜は 、ヘルホーネットファンガイアにザンバットソードの切っ先を向ける。
混乱から抜け出したヘルホーネットファンガイアは、不敵な笑みを浮かべる。


「ようやくお出ましか」


「この街で暴れる以上、覚悟は出来てるよな」
「ふん、この街がどうなろうと知ったことではない」


ヘルホーネットファンガイアの右手から毒針がせり出してくる。


「貴様を殺せさえすればな」
「そうか。……なら遠慮はいらない、なッ!」


踏み込みから、奏夜は一気に距離を詰める。
ザンバットソードが振りかぶられ、刃の軌跡がヘルホーネットファンガイアを捉えた。


「あっ、先生、ダメだ!」


悠二が叫ぶが、もう遅い。
ヘルホーネットファンガイアはザンバットソードの射程圏から消え、奏夜の後ろに回り込んでいた。


シャナと戦った時と同じ、超高速だ。


「貰ったぞ!」


毒針が煌めき、奏夜の背中に突き立てられる。



「ふーん、成る程。そういう能力か」


奏夜は後ろ向きのまま、毒針は避けた。


「なっ!?」


驚くヘルホーネットファンガイアの隙を突き、回り込んで後ろを取る奏夜。
だが、その標的はヘルホーネットファンガイアではなかった。


ルホーネットファンガイアの後方――“何もない虚空”に向かって剣を振り下ろしたのだ。


「ぐあっ!?」


何もないはずの場所から呻き声が発せられた。
虚空が歪み、そこから何と、“ニ体目のヘルホーネットファンガイア”が現れた。


「バ、バカな! 貴様、何故私がここにいると……」


斬りつけられた箇所を抑え、ヘルホーネットファンガイアが吠える。
同時に、さっきまで戦っていた一体目のヘルホーネットファンガイアが霞のように景色へ溶けていった。


「テンプレートなセリフをありがとう。だが俺に、そんな子供騙しは通用しない」
「! い、今の一瞬で、私の『破壊の音楽』を、見切ったと言うのか!?」
「ああ、見切るほどのもんでもないさ。坂井も気づいてたみたいだしな」


すっ、と奏夜はヘルホーネットファンガイアの透明な羽根を指差す。


「お前の能力は超高速じゃない。 その羽根を摺り合わせることで発生する音波とリズムで、相手の脳に暗示をかけ、方向感覚や距離感、果ては視覚情報を支配することだ。さっきの超高速も、その応用テクニックに過ぎない」


つまり、今まで見えていたヘルホーネットファンガイアは、シャナや悠二の認識を惑わせて、あたかも『そこにヘルホーネットファンガイアがいる』と認識させることで生まれた幻覚。
本物もまた、『そこにヘルホーネットファンガイアはいない』という暗示をかけて姿を消し、背後等から攻撃。


幻覚が、本当に攻撃しているように見せていたのだ。


「この電波塔に呼び出した理由も説明がつく。このデカいパラポラアンテナは、認識操作用の音波を拡大するにはもってこいだ。魔皇力を広範囲に伝達させ、街中の人間を操作することも出来る。
――ま、直接操るわけじゃないから、単純な命令しか下せなかったみたいだけどな」
「し、しかし、タネが分かったとしても説明がつかぬ! 貴様は何故、私の暗示が効かんのだ!?」
「いや? バッチリ効いてるぜ? さっきのさっきまで、俺にはお前が超高速したように見えていた」
「ならば……」
「だから言ったろ。“俺”には効かないってな。例え認識をズラしても、お前が奏でる醜い『心の音楽』だけは明確にお前の位置を教えてくれる。いくらなんでも、第六感までは騙せねぇだろ?」
「そ、そんな感情論如きで私の『破壊の音楽』が破られたと言うのか!」
「信じないのは勝手だが、俺がお前の能力を破っているのは事実だ。何なら、もう一度試してみるか?」


ぐっ、とヘルホーネットファンガイアは押し黙る。
片や奏夜は、ヘルホーネットファンガイアに向けて、指を三本立てる。


「お前の罪状は三つだ。一つ、王の代行者への反逆。二つ、何の罪もない街の人々を戦いに巻き込んだこと。そして三つ――」


奏夜は一気に声の調子低くする。


「この俺の前で、人を幸せにするためにある音楽を――不幸せにするために使ったことだ」


ヘルホーネットファンガイアを鋭い眼光が貫いた。





「許せないな。てめぇ、音楽を何だと思ってやがる?」





奏夜の瞳は、燃えるような激情に満ちていた。
反抗心を食い尽くすような威圧感は、その場にいる者全てを畏縮させる。
刺すような圧力に、大気が震えているような錯覚さえ覚える。




それは紛れもない――シャナと悠二も初めて見る、奏夜の“怒り”だった。




「き、貴様――!」


ヘルホーネットファンガイアもまた、奏夜の気迫に呑まれていた。


(なんだ、こんな、こんな完全なファンガイアでもない紛い物の王に、何故私が恐怖しなければならない!?)


有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない!
こんな脆弱な肉体のどこに、こんな力があるのか、理解できなかった。


「貴様、何者だ!」


そんな意味のない質問に、奏夜はシニカルな笑みを作る。


「では、改めて名乗らせてもらおうか」


奏夜はザンバットソードを消し、声を張り上げる。


どこか誇るように。
そうある自分自身に、何の後悔もないように。



「俺は紅奏夜」


ゆっくりと、奏夜は右手を掲げる。





「またの名を、ファンガイアの王、キバ!」





金色のコウモリ、キバットバット三世が飛来し、奏夜の右手に収まる。


「行くぜキバット!」
「ああ、キバッて行くぜ! ――ガブッ!」


キバットが左手に強く噛み付く。


キバットの牙を介し、奏夜の体内にアクティブフォースが流れ込み、顔にはステンドグラスの紋様が浮かび上がる。
腰に鎖が巻き付き、赤い止まり木『キバットベルト』に変わった。


キバットを前に突き出し、奏夜は叫ぶ。





「変身!」





キバットがベルトに止まり、奏夜の身体を光の鎖が包む。
鎖が弾け飛んだ時、そこに奏夜の姿はなかった。
赤いカラーリングのボディに、ルシファーメタルに封印の銀『トライシルバニア』を加工した甲冑『キングシングレット』。
身体を血脈の如く流れる魔皇力供給器官、『ブラッドベッセル』。
身体中に巻き付く封印の鎖『カテナ』。
右足に装着された地獄の門の名を冠す拘束具『ヘルズゲート』。
コウモリを模した仮面『キバ・ペルソナ』が輝き、変身完了。






人間とファンガイアを守る戦士、仮面ライダーキバの姿が、そこにはあった。





シャナと悠二は、驚愕に息を飲んだ。


「……うそ」
「先生が……」





『キバ!?』





キバは一瞬だけ二人を振り返り、すぐにヘルホーネットファンガイアに向き直る。
今までそうしてきたように、王の判決を告げた。


「断罪の牙の下、転生の輪廻に沈め!」


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  1. 2012/03/30(金) 22:11:51|
  2. 仮面ライダーキバ/BLAZING.BLOOD
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